父親子育て支援ブログ(雑記)

西日本豪雨災害直後に「子ども達の笑顔のため楽しもう!」と発言した想いと覚悟。ダンボール迷路で子どもの心のケア(安芸郡海田町)

メンタルが弱い僕は、一時的にですが、FacebookなどSNSを見ることが怖くなりました。

「何も出来ていない自分自身が申し訳なく感じてしまう」

同じ思いをしている人も多いと思います。

そんな中でも、出来ることを出来る範囲で動き出すことにしました。

 

この度の2018年7月豪雨災害、みなさん大丈夫でしたでしょうか。

我が家や周辺は幸い何事もなく、家族皆無事で日常生活を送ることが出来ています。

物流のストップからスーパーの品ぞろえが減り、災害のほんの少しの支障を感じている程度です。

 

連日の報道を見ていると、自分自身の「無力感」を痛感します。

被災地域外から見ている人は、当事者に想いを寄せることは出来ても、当事者にはなれません。

支援の形も色々とありますが、本当に被災地域の方の思い(ニーズ)に寄り添えているのか分からなくなることもあります。

 

今回は、自分自身が出来る、災害支援の内容について、また過去の大きな災害と今回の災害の僕自身の状況を綴ります。

2011年3月11日東日本大震災

この時、僕は義援金(支援金)という形でしか復興支援の手助けが出来ませんでした。

距離的に、また長男次男が小さかったこともあり、現地まで行く覚悟はありませんでした。

義援金の形にも色々とありますが、スーパーで募っているような義援金は使い道がイメージ出来ず。

即効性があり、活動の内容が見えるような、NPO団体に対して寄付を行いました。

2014年8月広島豪雨災害(土砂災害)

もっとも身近に起こった大きな災害が、2014年の豪雨災害でした。

男女共同参画審議会委員なども行っていますが、この災害をきっかけに広島市男女共同参画も防災に力を入れるようになったと思います。

特に、「避難所での女性の扱い」という点が男女共同参画の分野では大きなウエイトを占めていると感じます。

この時、距離的には支援に入れるところでしたが、僕は現地に行くことが出来ませんでした。

一番の理由は体調不良から。

実は三男が生まれた2014年6月頃、僕は心療内科に通い始めていました。

そして、2014年10月頃にパニック発作になり1週間ほど声が出なくなりました。

災害ボランティアなど現地に入ることも出来ず、無力感(勇気の無さ)を感じたことを覚えています。

2018年7月西日本豪雨災害

今回の災害は、多くの県で被害が出ており、かなり酷い状況です。

被害の状況も「土砂災害」「河川の氾濫」など様々あるため、ニュースでも特に大きな被害があった地域が取り上げられています。

同県内で繋がりある人も多いため、災害以後SNSでも連日被災状況がタイムラインに流れてきます。

またボランティアに入りましたという報告投稿も沢山流れてきます。

 

「みんな頑張っているのに、自分は何も出来ていない」

メンタルが弱い僕は、一時的にですが、FacebookなどSNSを見ることが怖くなりました。

普段の当たり前の生活を送っているだけで「申し訳なく感じてしまいます」

 

だから、「自粛」という方向に進むことも多いと思います。

正解か、正解ではないか、個々の価値観によるので、僕には答えは言えません。

 

ここで1つだけ、考えました。

「自粛」の基準は誰が決めているのか?

我が家には11歳、10歳、4歳の3人の子どもがいますが、学校から帰ると普通に友達と遊んでいます。

4歳の三男には今回の災害を理解していないと思います。

 

「自粛」は、大人たちの「物差し」で決められている気がする

 

そう感じた時、僕は子ども達の笑顔のために動きたいと思いました。

被災地域では、「自粛」関係なく、周辺地域の状況から子どもが外で遊ぶことを控えた方が良い地域も多いと思います。

 

親は片付けに追われると、子どもの面倒(遊びも含めて)を見る余裕がありません。

ライフラインや住まいの回復が最優先であることは分かります。

ある程度大きい子ども達も、それはよく分かっていると思います。

 

分かっていると、みんなが頑張っているから「自分の意見(遊びたい)」が言えなくなるのではないかと思いました。

僕が行いたい災害支援の形

長期的に考えると、パパフレンド協会として僕が行っていきたい支援の形は3つあります。

1)被災地域の子ども達のため

2)非被災地域の子ども達のため

この2つは子どもの笑顔のために行いますが、それは親の笑顔にも繋がると信じています。

 

3)防災知識を身につけ家族を守る

恥ずかしい話、僕は今まで、防災ボランティアで現地に入る前に保険加入が必要ということも知りませんでした。

被災地域には、ボランティアセンターやそのサテライトが出来て人員をさばく人、現地に入る人など、様々なボランティアがあることも今回知りました。

広島県では、この4年の間に2度も大きな土砂災害が起こりました。

広島の地質は土砂災害が起こりやすいものだと理解した上で、避難時の行動を意識出来ることが重要だと思います。

今回、我が家の地域も「避難指示」が出ました。

保育園も迎えの連絡がありました。

避難所も開設されましたが、結局は自宅で過ごしました。

この防災は、今後パパ(ママ)達で学ぶ場を作るなど、いざという時に家族を守れるようにしていきたいです。

自分に出来ることをやるしかない

被災地域の子ども達に対して、ストレス軽減を行いたいと思いました。

先日現地付近に行きましたが、写真は1枚しか撮っていません。

正直、自分自身もSNSなどで流れる画像から心を痛め過度なストレスになっているため、

出来るだけ撮りたくありませんでした。

状況をしっかり発信する必要があるコミュニティ(専門家含む)では、現状を発信することも重要だと考えています。

個人でどこまでを投稿するかという点に置いて、僕はあまり被災状況を載せたくありません。

1枚だけ。

川には多くの土砂が流れていました。

もっとひどい地域も沢山ありました。

通行止めで、災害の爪痕が見えない地域もありました。

 

道路にも、土砂、土嚢袋がいっぱい、木の枝もまとめられて道路の端にある。

場所によってはまだ道路に山からの水が流れ続けている。

もし、僕がここに住んでいたら、子ども達を外で遊ばせることが出来るか?

正直、出来ないと思います。

 

そこで子ども達に少しでも楽しめることをしたいと思いました。

それくらいしか出来ないと思いました。

 

僕は、現地に災害ボランティアとして入る勇気がありません。

それは現状の知識不足、ヘルニアの痛み、息子達のことを考えると、どうしても入れませんでした。

 

きっと被災地で一番必要としているのは、「人手」です。

そんな中で、現地に入れないことに対する罪悪感があります。

そう感じている方も、多いと思います。

 

でも僕は現地に入る決心が出来ません。

だから自分に出来ることを考えることにしました。

 

まずは自分の家族のことを考える

災害時、何かしないといけない。

何も出来ないことの申し訳なさを、責任感が強い人は感じてしまうと思います。

 

でもね、一番大切なことは、自分の家族の笑顔を守ることだと思っています。

被災地域と非被災地域、また常に防災や人命を意識している人と、そうではない人。

必ず温度差はあると思います。

基準は自分自身で決めるべき。

その選択肢を誰かが何かをいう権利はないと思っています。

 

だから、まずは家族のこと、我が子のケアを一番に考えましょう。

そのうえで、余裕がある人は、被災地域のために出来ることを出来る範囲で行えば良いと感じています。

※すべて僕の主観です。

被災地域の子ども達のため

正直なところ、災害直後、僕は今回何も動く気がありませんでした。

というより、何が出来るか分かりませんでした。

「自分の家族、子ども達のことを考えて、日常を過ごすこと」

これで良いんだと思っていました。

 

でも、それは「出来ませんでした。」

 

4年前の広島県豪雨の土砂災害では、体の不調で何も出来ていないことを、諦めと同時に納得していました。

当時は、個人として動くことしか出来ませんでしたが、今の僕は違います。

一般社団法人パパフレンド協会の代表理事として、まず「考えること」はするべきだと感じました。

そのうえで何も出来ないと思ったのなら、それはそれでしょうがないと思いながら・・・

出来ることを考えました。

 

その結論が、「子どもを楽しませることで、笑顔を守ること」でした。

 

災害直後から色々と考えて考えて。

7月12日頃、災害が起こって1週間経たないうちに、

「楽しむイベントをやろう!」と発言しました。

 

亡くなった方も多い、まだ見つかっていない方もいる、復旧作業も始まったばかり。

そんな時に、「楽しもう!」という一言を発言することはとても勇気がいりました。

 

「不謹慎」「批判」覚悟の上です。

絶対に賛否両論が出ます。

 

声を上げてから1週間。

今はまだ、批判の声が直接僕のもとには届いていません。

今後届くこともあると思います。

 

ただ、先にこれだけは言っておきます。

批判は届いていませんが、僕自身、声をあげてから毎日毎日葛藤しています。

ニュースで亡くなった方の情報、その家族の声、被災地域の現状。

その様子を目にするたびに、心がとても痛く息が詰まります。

そんな中でイベントを行っても良いのか・・・

ずっとずっと頭の中をグルグルしています。

夢にも出てきています。

(そんなにしんどい想いをするならやらなきゃいいのに・・・)

昨日はもう一人の自分が話しかけてきます。

 

それでも開催する理由は、子ども達の笑顔のためです。

親の立場として、被災後のケアとして、必ず必要だと思ったからです。

 

声を上げることが時期尚早かもしれませんが、それは何も準備が出来ていないからです。

全く白紙から第1弾を7月29日と決めて動き出すためには、早々に発信する必要がありました。

今から報道も必ず「子どもの心のケア」が増えてくると思います。

増えてきてから準備を行うと、その時必要な子どものケアが間に合いません。

だから、覚悟を持って発信しました。

 

一般社団法人パパフレンド協会が行う支援の形についてはパパフレンドホームページの、

【→「子ども達の笑顔を守る」長期的な豪雨災害支援について】をご覧ください。

賛同してもらえる声について

今回、子ども達のために楽しむことを行おう!と発信した後から多くの反応を頂いています。

「手伝うことある?」と聞いて来てくれる人もいれば、県外からの問い合わせもありました。

1つ1つが僕の背中を押してくれます。

 

そして、29日は多くの方が会場の設営から運営までお手伝いをしてくれます。

本当に心強いです。

 

呼びかけた寄付金もポルカ、パパフレンド協会の口座振込みを合わせて3万円程になっています(2018年7月20日現在)

(資金的には現状では2回目以降の継続が難しい状況ですが嬉しいです)

 

Facebookのイベントページでは多くのシェアも頂いています。

通常イベントよりシェア数は多い。

 

子ども達のケアは必要とされています。

7月29日に海田町ひまわりプラザにて「緊急開催!第一弾 ダンボール迷路などで遊ぼう!」を開催します。

多くの方が関わってくれて、助けてくれて、実現出来るイベントです。

 

災害支援には色々な形があると思っています。

災害ボランティアとして被災地に入れる方には、そちらを優先してもらいたいです。

でも、様々な理由で現地には入れないけど、何か力になりたいと思っている人はたくさんいると思います。

僕はその気持ちを活かせる場を作り、子ども達の笑顔から家族の笑顔に繋げたいと思います。

 

今日(7月21日)の中国新聞朝刊で今回のダンボール迷路のイベントが告知される予定です。

その前に開催に関する想いを綴りました。